
まず、人生のやり直しというのは、40代でも50代でも60代でも関係なくできます。そして人生をやり直すのに必要な資格はとくに必要はないと私は考えています。
もちろん、「人生のやり直し」の定義にもよります。
もし、「人生のやり直し」の定義を、「キャリアチェンジ」ということにするなら、40代からでもこの資格を取得すればキャリアチェンジができる、というような資格はあるのか?という問いになりますね。
そして可能であれば、その資格をとれば一発でキャリアチェンジ完了、ということになるような資格があればそれはかなり魅力的に感じますし、そこまではいかないにしても、転職の選択肢が広がる、今よりも条件のいい職場で働ける可能性がある資格なども十分に魅力があります。
では40代から取得して自分のキャリ士業アチェンジができる可能性がある資格とはどんなものがあるんでしょうか?
もくじ
40代から人生のやり直しができる資格は?
①士業は難易度が幅広いが取得すれば即転職できる資格もある
士業といえば昭和や平成初期にかけて一世を風靡した高収入かつ安定した職業です。ただ、平成後期からの大不況に加えて、規制緩和の進行などで以前ほどの好待遇は期待できなくなっています。
とはいえ、士業は専門知識をそなえた専門職になるので、資格を取得してしまえば転職自体は40代でも比較的容易にできますし、頑張り次第では独立の可能性もあります。
ただ、士業の資格は、比較的取得しやすい宅建士から、多額の資金と莫大な時間が必要な弁護士、会計士、不動産鑑定士、司法書士など、難易度の幅が広いです。
とくに司法試験、会計士試験、税理士試験、不動産鑑定士試験、司法書士試験は20代から受けていても一生合格できなかった人もいるくらいの難度なので、40代から受験するのは相当な覚悟が必要です。
しかし、いったん合格して最終的に資格を取得してしまえば、とりあえずは就職はできるようですね。ただ、初年度の年収は300万円台になることが多いので、数年の下積みを経てより条件のいい職場に行くか、自分で独立開業するかという流れになると思います。
一方で宅建士だと、半年ほどの勉強で取得できますが、不動産業界や関連業界の経験が全くない40代だと、不動産会社の事務に高時給の派遣で入りやすくなる、といった程度のメリットになるようです。
また、行政書士は少し宅建よりも難度は上がりますが、取得すると法律事務所の事務員として採用されやすくなります。
②語学系資格はどれか1つに絞って全振りしたほうがいい
語学系の資格の1つに全振りして、大きな成果を出すのも一つの作戦としてはアリと思います。
TOEIC、英検などのメジャー資格の「どれか一つ」を選択して、高得点を目指すというやり方が効率がいいですね。
なぜかというと英語の資格試験は問題傾向がそれぞれ違うからです。TOEICならリーディングとリスニングだけでも受験できるのに対して、英検は1次試験で英作文、2次試験ではスピーキング能力も見られるので対策が違います。
あまり英語が得意でない人ならTOEICをお勧めします。リーディングとリスニングだけで受けられるのと、試験回数も多いですしスコア形式なので精神的にも楽に自分の英語スキルを磨いていくことができるからです。
990点満点中780点程度取得すれば、履歴書に書くとインパクトがあるので、高時給の事務職に就ける可能性が高まります。
➂プログラミングやCADなどのパソコン関連の資格
最近の傾向でいうとプログラミングの資格を取って転職をする40代が増えてきています。
プログラミングの資格といっても多岐にわたりますが、ウェブデザイナーの資格はとくに女性に人気ですね。
40代からだとオンラインスクールで、JavaScript、html、cssの基本を学びながら、自分の作品を作っていくことになります。
いまでは無料で学べるコンテンツもありますし、N予備校では月額1000円で本格的な講義を受けることができます。
うまく仕事が取れれば自宅で完結させることも可能になるので、このご時世にリモートワークで働きたい人にはピッタリの資格といえるでしょう。
ウェブデザイン業界に就職が何よりですが、こういったお仕事はフリーランスでも稼ぐことができるので、クラウドソーシングサービスなどで案件を探して仕事を自分でとってくるということもできてしまいます。
副業にも最適な資格かもしれませんね。
在宅ワークが可能な専門職としてはCADオペレーターがあげられます。
CADソフトと使って図面を作成することになるので、専門知識が必要ですが、知識と資格さえ身に付ければあとは実践を積むだけですので、まずは資格をとってうまく設計事務所に滑り込めればしめたものです。
スキルを磨いていけば在宅ワークでも稼げるようになるでしょう。
まとめ
40代から人生のやり直しができる資格を大きく分けて3種類だけ挙げました。
注意しないといけないのは、40代は資格よりも実務経験を求められる、ということです。
なぜならどんな資格を持っていても40代の未経験に仕事を教えるのは抵抗があるからです。これは別に悪意があってそう思われているのではなくて、40代よりも20代のほうが教えやすい、と思うのはごく自然なことなんですよね。
なので資格を目指すなら、資格を取っても正社員として採用されることはほとんどない、という現実を踏まえたうえで、同時進行で経験を積むための非正規雇用の求人を常に探したり、フリーランスとして稼ぐための準備もしていった方がいいです。
そうすることで資格取得のリスクを最小限に抑えることができます。
よく資格予備校のキャッチフレーズで「この資格を取得したらほぼ確実に就職できます」という文言がありますが、これは信じない方がいいです。彼らも商売ですから。